お客様の声
大野醤油は加賀料理の味の決め手としてご家庭から料理人の方にまで幅広く親しまれてきました。
「金澤おでん 赤玉本店」は金沢の中心繁華街片町で昭和二年の創業以来、県内外に多くのファンを持つ金沢の味の代表店です。老舗のこだわりの味とおもてなし、フジキン醤油・大野醤油との長年のお付き合いについて特別に語っていただきました。
おもてなしの心で愛され親しまれ。
私どものお店は創業が昭和二年ですので、もう九十年程になりますね。最初は祖父が始めた洋食屋さんだったのですが、祖父が早くに亡くなりまして、おばあちゃんが女手ひとつでもやっていける商いをということで戦後すぐにおでん屋さんを始めました。それから三代に渡ってお店を続けております。長くやってきたおかげか各方面でご紹介をいただいておりまして、観光客の方にも大勢足をお運びいただいております。地元の方にとっては金沢の片町に赤玉があるのは当たり前という感覚でしょうか。おじいちゃんからその子、孫と代々繰り返しお越しくださるお客様がたくさんいらっしゃいます。とてもありがたいことだと思います。
金澤おでん、その味と技を守り続けて。
金沢のおでんの特徴は何ですか?とよくご質問をいただくのですが、「澄んだお出汁」「大野のお醤油を使っています」、それから「お出汁と一緒に召し上がっていただけるおでんです」ということだと思います。金沢というのは海の幸も山の幸も豊富な土地柄ですから、そういうものを全部おでんの中に入れて、それがひとつの味にまとまっているという感じだと思います。そこで大野のお醤油というのはやはり味の決め手になっておりまして、私どものお店では「お醤油の入っているお出汁」と「お醤油の入っていない澄んだお出汁」の二種類を使い分けています。おでんの場合はまず「お醤油の入っているお出汁」で具材にほどよく味を含ませてから「お醤油の入っていない澄んだお出汁」に入れて召し上がっていただいております。他にも当店の名物料理である牛すじ煮込みや湯豆腐、茶飯などの味付けに大野のお醤油を使ったお出汁は欠かせませんね。
赤玉とフジキン醤油。
フジキン醤油さんとはもう十年来のお付き合いになります。実は昔、お付き合をいただいていた大野のお醤油さんがお歳を召されてお店を畳みますということがあったのですが、大野のお醤油屋さんで当店の味をご理解していただけるところということでフジキン醤油さんをご紹介していただきました。一口にお醤油と申しましても、料理屋にとっては見た目の濃さや甘さなど仕上がりを左右する部分でもありますし、微妙な差をいわばオーダーメイドで調整していただけるとありがたいのです。お醤油屋さんが変わって料理の味が変わるということがないように、フジキン醤油さんには当初何度も打ち合わせにお付き合いいただいて擦り合わせを重ねました。おかげさまで納得のいく味に落ち着くことができて、今では卓上のつけ醤油まで全てフジキン醤油さんを使わせていただいております。
「まいどさん」が聞こえるお醤油屋さん。
フジキン醤油さんには赤玉のお店や工場に直接配達をしていただいております。海のそばの大野町から重たい一升瓶を何本も運んでくださるのですから大変と思いますが、時に急な注文にも応えていただけますし助かっております。配達していただいた際にお互いの景気動向を立ち話したり、ついつい長くなってしまうこともあるのですが(笑)昔ながらの勝手口でのお付き合いとでも申しましょうか、金澤おでんの味の決め手でもあるお醤油屋さんとそういった信頼関係で結ばれていることはとても心強く思います。
赤玉の味をこれからも。
おかげさまで「赤玉本店」の味は金沢だけにとどまらず全国のお客様に愛されるようになりました。先代のおばあちゃんは街を歩いていても「ようこそ、ようこそ」とずっとお辞儀をしているような人でした。その気持ちは本当に忘れてはいけないなと思います。「ようこそのおもてなし」ですね。これからも繰り返していらしていただけるような、おいしいお料理と居心地の良さのあるお店であり続けたいと思います。また、当店のホームページには通信販売やカタログギフトなどのお取り寄せ商品のご紹介もございますので、より多くのお客様に「金澤おでん 赤玉本店」の味に親しんでいただければ幸いです。